津山市人づくり事業の市民公開講座が17日、東新町の津山鶴山ホテルで開かれ、セメントプロデュースデザイン(大阪市)の金谷勉社長(50)が「小さな企業でも必ず強みはある」と題してモノづくりの可能性について話した。
商品開発プロデュースやプロダクトデザインを手掛け、経営不振の町工場や工房の立て直しにも取り組む中で、老舗(しにせ)料亭とコラボした土産物、コロナ禍の家飲み需要でオンライン展開した石材加工会社のあぶり火鉢といった成功事例を紹介。
「買ってほしい人、販売したい店や展開先を明確化し、伝え方、売り方、見せ方も重要なポイント。そして何のために作るのか、その商品の役割を考え〝届ける先〟を見据える必要がある」と指摘。
高齢化や事業承継に悩む製造業界で、従来の業態を根本から見直し、自社の強みを明快かつ最大限盛り込んだ新製品で経営変革した実例も挙げ、開発ステップの詳細について説明した。
「これからのモノづくりに求められるのは、素材と技術の革新を進める人、新しい商流を開拓する人、真水思考から脱却考動できる人」と総括。参加者約80人が熱心に聞き入り、質疑応答もあった。
p
モノづくりの可能性について話す金谷さん
市民公開講座
- 2021年3月18日
- 経済・産業