広島の原爆投下から79年の6日、岡山県被爆者会津山支部は、神楽尾公園=津山市総社=の美作地区原爆慰霊碑前で祈念式を開き、約20人が犠牲者の鎮魂を祈るとともに、平和への誓いを新たにした。
同支部長で県原爆被爆者会副会長・木原賢一さん(69)=林田=が「過去の悲惨な出来事を今でも引きずりながら暮らしている方がいる。二度とこのようなことが起きないよう次世代にしっかりと受け継いでいきたい」。来賓のあいさつや、実践倫理宏正会津山支部から贈られた千羽鶴の紹介に続き、午前8時15分の投下時間に、ラジオから流れる広島平和公園の鐘の音に合わせて、黙とう。続いて参列者一人ひとりが慰霊碑に向かって静かに手を合わせ、故人の冥福を祈った。
同元支部長で被爆者の山本弘さん(98)=里公文=は「核兵器や戦争は絶対に根絶しなければならない。私たちの思いを受け継ぎ2世、3世の人たちが積極的な運動をしていることに安心するとともに継続して頑張ってほしい」と話していた。
原爆慰霊碑は、同支部長木原さんの父・徳二さんが中心となり、1980年に建立。現在471人の名簿が納められている。