廣野雅子さん・大活躍、とても誇らしい

おかえり稲葉さん コンサートの後、大学生のスタッフと記念写真に収まる稲葉さん(左から4人目)と松本さん=廣野さん(左から3人目)提供
コンサートの後、大学生のスタッフと記念写真に収まる稲葉さん(左から4人目)と松本さん(左から5人目)=廣野さん(左から3人目)提供
         

B’z凱旋コンサートに思いを寄せて|おかえり稲葉さん2017

 B’zの初めての津山公演は、平成元年10月29日、美作女子大学(現美作大学)の大学祭「白梅祭」のステージだった。そのプロコンサートのリーダーを務めたのが廣野(旧姓田中)雅子さん(48)=山方、幼稚園教諭。


 当時、誰を呼ぶかは予算と日程をイベント仲介業者に伝え、業者がピックアップしたミュージシャンの中から選んでいた。この年、数組の名簿が送られてきたが、その中にB’zはいなかった。

 その頃、廣野さんの四つ歳上の姉・久美子さんが「津山出身の稲葉浩志さんがボーカルをしている昨年デビューしたB’zはどうか」と提案。久美子さんは津山高校2年生の時に稲葉さんと同じクラスだった。高校の文化祭「十六夜祭」に出演した稲葉さんの歌声が印象に残っていたことや、親友が稲葉さんと同じ横浜国立大学に進学したことで、その後の情報が入ってきていた。

 それを聞いた廣野さんはプロコンメンバーと「地元出身の人なら応援しよう」と相談。日程などが合うかどうかを問い合わせてほしいと同じ業者に依頼した。すると、業者はB’zの名前を知らなかったという。大学祭の半年前のことだった。

 ギターの松本孝弘さんと稲葉さんのロックバンドB’zは、日に日に音楽ファンに知られる存在になり、大学祭が近づく頃には遠くからも問い合わせが増えた。半年間の変化は著しく、チケットが売れなかったらどうしようかという不安は全くなくなったそうだ。会場の体育館と控え室が離れているので、移動時の警備も強化した。

 迎えたコンサート当日。「2人は、色紙約50枚のサインにも快く応じてくださり、打ち合わせなどでも好印象を受けた。稲葉さんは高校の先輩でもあり、すぐに親近感がわいた」と廣野さん。本番では、リリースしたばかりの「BAD COMMUNICATION」、デビュー曲「だからその手を離して」などを次々に熱唱。聴衆は総立ちでリズムをとり、大いに盛り上がったという。

 コンサート終了後は高校時代の同級生らが、市内のデンマーク料理店で食事会を開き、廣野さんも参加。「稲葉さんは友人たちに囲まれ、会場はとても温かい雰囲気だった」。

 ファンになった廣野さんは、倉敷市民会館などであったコンサートに姉と2人で何回か出かけたが、そのうちチケットが全く手に入らなくなり、人気ぶりを実感。

 「ずっと大活躍され、とても誇らしい。あの時期だから大学祭に来てもらうことができた。呼んでよかった。1年後に依頼しても、スケジュールや予算的にも無理だったろう。28年ぶりの津山公演を心から歓迎したい」と感慨深げに語った。

コンサートの後、大学生のスタッフと記念写真に収まる稲葉さん(左から4人目)と松本さん=廣野さん(左から3人目)提供
コンサートの後、大学生のスタッフと記念写真に収まる稲葉さん(左から4人目)と松本さん(左から5人目)=廣野さん(左から3人目)提供


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