「花の山寺」の愛称で知られる岡山県真庭市田原山上の普門寺でシャクナゲが咲き始めた。新緑が芽吹く木々に囲まれた境内に白や赤色の花々が彩りを添えている。周囲にはつぼみを膨らませている株もあり、咲きそろうのは25日ごろの見込み。
仁王門(真庭市指定重要文化財)をぬけた参道の両脇にある樹齢推定130年、高さ約4メートルの日本固有種・ツクシシャクナゲをはじめ、同寺とその周辺には日本シャクナゲと西洋種計約200株が植えられている。22日は、早咲きの品種が最盛期を迎えており、参拝客たちはその優美な咲き姿に見入っていた。

同寺によく訪れるという総社市の平田真己さん(26)は「あでやかな花と風格のある仏閣が調和した景色に風情を感じる。境内の落ち着いた雰囲気とも相まって、見ていて心が安らかになる」と話していた。
さらに同寺そばにある花見庵の周辺では、八重桜やハナモモも見ごろでシャクナゲとともに楽しめる。寺とその周辺では29日まで「春の花まつり」を開催しており、特別御朱印拝受や真庭市在住の写真家・青木宏充さんの個展などを実施。市内外の飲食店や雑貨店が日替わりで出店している。
