加茂町小中原の河本好隆さん(67)宅で、真っ白なハマギクが満開となり、地域の人たちの心を和ませている。近々、剪(せん)定する予定で「挿し木ができるので、希望者には枝を譲ります」と話している。
関東北部から東北地方の太平洋岸に自生するキク科の多年草。6年ほど前に知人から種をもらい、自宅のフェンス沿いに植えたところ根づき、毎年花を咲かせている。
ハマギクは東日本大震災の復興の象徴にもなっている。当時の天皇皇后両陛下が震災前、岩手県大槌町のホテルに宿泊し、海岸に咲いたハマギクを観賞された。ホテルは津波で壊滅的な被害を受けたが、その後、「三陸花ホテルはまぎく」として再開を果たした。また、両陛下は贈られた種を大切に育てられたというエピソードもある。
河本さんは「悲しいことがあっても、人々を励まし、勇気づけてくれる花。今年もきれいな姿を見せてくれてうれしい」と話している。
p
河本さん宅で咲くハマギク