岡山県津山市弥生町の主婦・高橋妙子さん(当時54歳)が行方不明になった事件は3日、未解決のまま22年を迎えた。事件の風化が懸念される中、津山署捜査本部は同日、山北の市役所などでチラシを配り、情報提供を呼びかけた。
「ささいなものでもいいので、何か情報があれば教えてください」。市役所では午前9時から、捜査員10人が市民らに声をかけ、手渡した。
チラシを受け取った市内の男性(70)は「市民として心を痛めている。突然いなくなってしまった高橋さんが発見され、一日も早い解決を願いたい」と話した。
捜査本部は現在、高橋さんの発見を最重点に、県警本部と同署の計22人態勢で捜索を行っている。発生からこれまでに延べ約5万8700人の捜査員を動員。寄せられた情報は、公開捜査を始めた2002年6月8日から今年4月末までに471件。昨年6月以降はわずか1件にとどまっている。
同署・川崎慎人刑事官は「時間が経過した今だから言えることもあるかもしれない。事件解決のため、みなさんからの情報提供をお願いしたい」としている。
事件は2002年6月3日に発生。高橋さんの夫名義のキャッシュカードで現金約700万円を引き出した男女を特定するも、すでに自殺しており、被疑者死亡のまま窃盗容疑で書類送検している。
情報提供は同署(TEL:0868-25-0110)、県警本部刑事部捜査第一課(TEL:086ー234ー0110)。