西寺町の愛染寺(豊福晃正住職)で11日、「千手千眼観世音菩薩」の33年ぶりの開帳が行われ、一目見ようと多くの檀信徒らが参列した。
本尊の高さは約1㍍。江戸初期の作品とされ、約100本の手に如意宝珠などを持っている。33年ごとに開帳するのは観音が33の異なる姿をもつことに由来する。
当初は5月に行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて延期していた。
導師の高野山・大圓院(和歌山県)の藤田光寛上綱ら36人の僧侶は、花に見立てた護符「散華」をまきながら境内を歩いた。本堂では、僧侶が開扉された本尊の周囲を回りながら読経するなど、「中曲理趣三昧大法要」を執り行った。
本尊と縁を結び御加護を得ようと、参拝者は本尊の手と大塔婆を結ぶ5色の紐に触れて拝んだ。
一般参加の政岡玄さん(43)=院庄=は「仏教に興味があって来た。貴重な行事に参加できてうれしい。本尊は厳かな雰囲気があって目が覚めるような感じがした」と話した。
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執り行われた法要