写真愛好家だった故木下博陽さん(川崎)の遺作展が新魚町のアルネ津山4階・アートギャラリーで開かれ、長年狙い続けた富士山などの情景に来場者が見入っている。8日まで。
写真に親しむ中、事故で足に障害を抱えながらも精力的に撮影活動を続け、病のため昨年5月に71歳で亡くなった木下さんの遺族と有志が企画。約50点を出展した。
頂上にご来光が輝く「ダイアモンド富士」、満月を冠した「パール富士」、朝焼けに染まる「赤富士」といった絶景のカットが目を引く。さらに1999年の県北写真展入賞作「山峡の朝」、千光寺(上之町)の枝垂れ桜、神庭の滝(真庭市)周辺に群れるサルの表情をとらえた作も並ぶ。
二宮の女性(73)は「富士山がこれほど多彩な表情を見せるとは知らず、感動した。シャッターチャンスまでねばって撮ったのが伝わってくる」と話した。
妻の登喜子さん(67)は「元気な頃から計画し、病床でも望んでいた個展。1周忌での開催となったが、多くの方に見てもらえたら幸い」と話している。
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ダイアモンド富士などのカットに見入る来場者
故木下博陽さん 遺作展
- 2021年5月4日
- 歴史・文化