「立春」を過ぎ、日差しに少しずつ春の気配が感じられるようになってきた。岡山県津山市など平地ではテントウムシが姿を見せ始めた一方、中国山地沿いはこれまでに降り積もった雪で一面の銀世界が広がっている。
最高気温13・3度まで上昇した12日、市内の野や畑では陽光に誘われるようにテントウムシの姿が見られた。オオイヌノフグリが青い小花を咲かせる中に数匹のナナホシテントウ。草の中を元気に歩き回ったり、花によじ登ったりと、足元で早春の訪れを告げていた。子どもたちも手のひらにのせてにっこり。
対象的に鏡野町上斎原地域は真っ白な雪景色。恩原高原スキー場は13日現在、110㌢の積雪になっている。高原近くの渓谷では、雪に覆われた岩や木々が水墨画のような風情を漂わせる。冷たい雪どけ水が注ぐ中、川岸のネコヤナギが穂を出し、ゆっくりと季節の移ろいを感じさせている。恩原湖周辺のシラカバ林の白さも雪原に映える。
岡山地方気象台は「向こう1週間の県北部は寒気や気圧の谷の影響で曇りや雪、雨の降る日が多い」と予報。季節は三寒四温を繰り返しながら着実に巡っていく。
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1津山市内で姿を見せ始めたテントウムシ