津山市文化協会主催の文化講座が、山北の市総合福祉会館で開かれた。明誠学院高校(岡山市)の吹奏楽部顧問・稲生健教諭が講演し、市内8校の中学生、高校生ら約70人がユーモアを交えた独特の講話に耳を傾けた。
稲生教諭は津山西中学校で14年、北陵中学校で6年間勤務し、多くの吹奏楽部員を指導。両校の吹奏楽部を「全日本吹奏楽コンクール全国大会」の金賞へと導いた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でコンクールが中止になった事に触れ、「部員たちが懸命に練習していたのに、いたたまれない気持ちになった」と語り、「それでも『落ち込んでも仕方ない』と取り組む部員を見て、悪い出来事があってもピンチをチャンスに変えよう」という気持ちになったと述べた。
その上で「現状を悪く言うだけでは何も起こらない。努力はうそをつかないから、出来ることからがんばってほしい」と呼びかけた。
津山中学校2年・吹奏楽部の的馬颯汰君(14)は「音楽について改めて考える機会になった。嫌なことにもくじけずに前進していきたい」と話した。
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生徒に語りかける稲生教諭