岡山県津山市の佐良山小学校の5年生40人が16日、地元企業の「日本植生」が運営する日植総合研究圃(ほ)場(同県美咲町新城)を訪ね、同社の緑化技術や土砂災害を防ぐ森林の働きなどについて学んだ。
地域の良さを体験する「さらやま学」の一環として初めて実施。同社の社員から「自然を使って、みんなの暮らしやまちを守る仕事をしています」と説明があり、技術研究をしている圃場(約10ヘクタール)の施設を見学した。
人工的な降雨で実証試験を行う設備では、約6メートルの高さから1時間100ミリの雨を降らせ、同社製品のシート、草、土の3種類の箱から流れ出る水の色の違いを確かめた。座学では、森林の持つ公益的機能として山崩れや風、雪の害を防ぐ役割のほか、1998年の皿川氾濫から護岸復旧のために開発された芝とネットが一体になった製品などについて聞いた。
流水路を設けて護岸工法の開発試験を行う設備を見た後、植物見本園へ。のり面緑化用や観賞用など約150種が展示されており、子どもたちは目当ての植物を探してビンゴゲームを楽しんだ。
井上裕葵さん(10)は「近くの川が芝生で守られていることや、災害からまちを守ってくれる会社が地元にあることを知って勉強になった」と話していた。