設置から13案内図看板が新しく建て替えられた。地域住民らでつくる矢筈城跡保存会は「訪れた歴史ファンたちが地域めぐりを楽しむのに役立ててほしい」としている。
標高756㍍の矢筈山頂上に構えた矢筈城は、1532(天文元)年ごろ美作や因幡国に勢力を広げた武将・草苅衡継が築城。中世の山城では県下最大の規模を誇り、宇喜多直家・秀家親子や羽柴秀吉らの軍勢に何度も攻撃を受けるが落城はしなかった。
看板は高さ3.65㍍、幅約3㍍で県産杉を使用。矢筈山山頂を望む位置に建てられている。案内図には城跡までの登山ルートのほか、城にまつわる歴史、周囲10㌔以内にある城主の菩提寺や墓所などを紹介している。工事には県の補助金と地元有志による寄付金でまかなわれている。
保存会の児玉收司会長(83)は「みなさんの力添えで無事完成できた。子どもたちや県内外の人たちが地域のことを学ぶきっかけになれば」と話している。