津山洋学資料館の夏休み企画「江戸時代の化学書からの再現実験教室」が7日、西新町の同館GENPOホールで開かれ、小学生20人が電池の原型とされる「ボルタ電池」作りなどを楽しんだ。
津山藩医・宇田川榕菴が国内初の化学書『舎密(せいみ)開宗』に記した実験がテーマ。前半は10人が参加して廣木一亮津山高専准教授らがサポートし、約200年前にイタリアのA・ボルタが発明した同電池を作った。
白衣姿の児童たちは、3㌢角の銅板と亜鉛板の間に、電解液の硫酸ナトリウムに浸した不織布を挟んで3層構造にし、電子の発生をテスターでチェック。これをさらに重ねて電圧を上げ、両端にLEDライトの電極を接続すると赤色の球が点灯し、「ついた!」と歓声が上がった。続いてレモン、スイカなどの果物でも電子が発生するのを計測。
鶴山小5年・広瀬真洋君(志戸部)は「2種類の金属と溶液で電池ができるなんて驚いたし、面白かった」と話していた。
後半は硝酸銀水溶液を使った「金属樹」作りもあった。
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作ったボルタ電池で実験をする児童たち
江戸時代の化学書からの再現実験教室
- 2021年8月12日
- 教育・保育・学校