下田邑の泉水寺で元日未明、火渡りの行が行われ、雪が舞うなか訪れた初詣の参拝者たちが護摩の残り火の上をはだしで歩き、家内安全や無病息災などを祈願した。
煩悩と厄を払い、心身を清めて新年を迎える行事として続けられている。霊泉「天平の泉」のくみ上げに続いて、妙見堂前で修験者がほら貝を吹き鳴らし、厳かに儀式を開始。たいまつで護摩壇に点火し、読経が響く中、願いごとが書かれた護摩木を燃え盛る炎に投げ入れた。
火の勢いがおさまると赤々とくすぶる火床を平らに整え、大祇師を務めた安東法見住職(70)が先達となり初渡り。修験者の後を多くの参拝者が続き、胸の前で手を合わせながら神妙な面持ちで一歩ずつ踏みしめた。
東大阪市の小学4年・酒井颯真君(10)は「少しドキドキしたけど熱さは感じず楽しかった。家族みんなが健康で過ごせる1年になるよう願い、勉強もしっかり頑張りたい」とにっこり。安東住職は「コロナが早く終息し、みなさんが心から幸せな年になるよう祈念したい」と話していた。
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雪が降る中、残り火の上をはだしで渡る参拝者