岡山県津山市下田邑の泉水寺で2023年元日未明、火渡りの行が行われ、底冷えするような寒さの中、初詣の参拝者たちが護摩の残り火の上をはだしで歩き、家内安全や無病息災などを祈願した。
煩悩と厄を払い、心身を清めて新年を迎える行事として続けられている。霊泉「天平の泉」のくみ上げに続いて、妙見堂前で修験者がほら貝を吹き鳴らし、厳かに儀式を開始。たいまつで護摩壇に点火し、読経が響く中、願いごとが書かれた護摩木を燃え盛る炎に投げ入れた。
火の勢いがおさまると赤々とくすぶる火床を平らに整え、大祇師を務めた安東法見住職(71)が先達となり初渡り。修験者の後を多くの参拝者が続き、胸の前で手を合わせながら神妙な面持ちで一歩ずつ踏みしめた。
鏡野町立南小学校6年の小原大知君(12)は「少し足が痛かった。勉強を頑張って成績が上がるように祈った」。親せきで倭文保育所年長組の小原成実ちゃん(6)は「全然熱くなかった。料理がうまくできるようになりたい」と笑顔で話していた。
泉水寺 火渡りの行