山下の国史跡・津山城跡で3日、「二の丸東側石垣発掘調査現地見学会」(津山市主催)が開かれた。歴史ファンたちは、修復工事が進む石垣の構造などに興味津々で見入った。
工事は「史跡津山城跡整備計画」の一環として2019年12月に開始。帯曲輪(おびくるわ)を構成する部分(全長65?、高さ7〜8?)を翌年3月18日まで修復している。現在行っているのは、20年の解体作業中に石垣の裏側で見つかった石積み(背面石垣)の修復で、南側に位置する地下の排水溝や北側の階段脇にある石垣につながるように、約12?にわたり石が積まれている。積み石の高さは0・8〜2・2?程度。
この日は3回開催され計40人が参加。そのうち1回目は、17人が市職員の「元禄10年ごろの絵図に階段はなく、享保10年ごろには幅広の階段が描かれている。いずれも背面石垣は描かれてはいないが、階段が少し南側まで続いていたと仮定すると、地表に出ていた可能性も」といった説明に熱心に耳を傾けていた。
城について知識を深めたいという岡山市の舟橋てるみさん(62)は「さまざまな解釈をして思いをはせるところにおもしろさがある。石が積まれた意図などがわかる日を楽しみにしている」と話した。
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解体作業中に見つかった石垣を見学する参加者
津山城跡 「二の丸東側石垣発掘調査現地見学会」
- 2022年7月6日
- 歴史・文化