日本弁護士連合会会長
小林元治さん
社会貢献できる組織に
「コロナ禍の中、さまざまな法的問題が発生しており、これらのニーズに適切に対応していく。生活不安を抱える人々に寄り添い、支援につなげ、貢献できる組織でありたい」と抱負を語る。
津山高、中央大学法学部を経て、1981年に弁護士登録。2016年度には東京弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長を務め、先月1日付で同会長に就任(任期2年)した。
法曹界の課題の一つとして、日本司法支援センター(法テラス)利用者の費用負担を挙げ、「現在は訴訟費用などを立て替える償還制のため、交渉や訴訟を断念する人もいる。経済的弱者にも手が届くよう給付制に切り替えられれば」。
さらに▽手続きに長期間を要する再審制度の改善▽弁護士会を担う若手への支援策検討▽法曹の魅力発信―などにも力を入れる。
日弁連の組織強化については「小規模弁護士会へのさらなる支援、地域の実情を踏まえた弁護士会運営も必要で、IT化、システム化を総合的なDX政策として進める」と強調。
座右の銘は「徳は孤ならず必ず隣あり」、津山高校訓の「畏天敬人」。趣味は大学時代に県人寮「鶴山館」で覚えた囲碁。音楽はクラシックのほか、B,zの稲葉浩志さんの曲もよく聴くという。
津山市加茂町物見出身。東京都内の自宅に妻と二人暮らし。70歳。