「がんばりんちゃい」「お祝いじゃけん」―といった津山弁のメッセージをあしらった手書き金封が、田町のまちの駅城西浪漫館などで先週から発売され、早くも人気を集めている。
岡山県津山市沼のがざい石はらの石原一朗社長(55)が、他県で目にした製品を参考に考案し、昨年までの試作を経て専門業者に特注。9種をそろえて2023年1月13日から浪漫館と同画材店に並べ、17日から津山観光センター(山下)でも取り扱いを始めた。
書家が1枚ずつ手掛けたふくよかな文字で「きもちじゃけん」「好きなもん買いんちゃい」「お母さんに言うちゃ〜いけんで」などのほか、親しい相手にものを優しく差し出す際に言う「そっ。」もある。市民や観光客らが立ち寄る城西浪漫館では、まとめ買いしていく女性もいるという。札が折らずに入るサイズで、メッセージカード付き。330円。
岡山市の女性(69)=津山市出身=は「祖母や母が小遣いをくれた時、『そっ』と手渡してくれたのを思い出した」。小田中の女性(70)は「少額で気軽に使える感じがよく、子どもたちに方言の文化を継承するのにも役立つのでは。県外出身の私には津山弁は可愛らしく、気持ちがほっこりする」と話していた。
石原社長は「すでにSNSでも話題になっており、紀行作家・写真家の稲葉なおとさんが試作品をフェースブックで紹介したことでBzファンらの注目も集めている」としている。
津山弁の手描き金封人気に