日本列島は高気圧に覆われ、県内でも35度以上の猛暑日が続いている。1日は津山市36・5度(平年28・2度)、真庭市久世37・7度(同28・9度)など各地で今夏最高を記録した。渇水による農業などへの影響も懸念される。
岡山地方気象台によると、津山市は梅雨明けした28日33・2度(同27・9度)、29日34・7度(同28・0度)、30日35・3度(同28・1度)と平年値を大きく上回る気温を観測。津山圏域消防組合によると、熱中症とみられる症状で28日に2人、30日は8人が搬送されている。1日は0人だった。
過去最も早い梅雨明けで農家らは水不足を危惧している。稲作を手がける勝北地域の男性(68)は「まだ池の水は大丈夫だが、今が一番田んぼに水が必要な時期なだけにこれからの渇水は心配。経験したことのない暑さが続き、一日も早い雨を望む」と話す。また、市内のあるため池の管理者たちは渇水対策の協議を始めることにした。
美作広域農業普及指導センターによると「今のところ農作物の被害の情報は入っていない」という。少雨と高温を受け、センターは24日、「園芸作物などの技術対策」の情報をまとめ、ホームページ上で、水稲や大豆、果樹、野菜、花きなどの適切な管理を呼びかけている。
ダムの貯水状況は今後、深刻化する可能性がある。特に旭川水系の旭川ダムと湯原ダムは貯水率の低下が続いており、1日の合計貯水率は27・8%と、平年の64・9%を大きく下回っている。旭川水利用協議会(渇水調整会議)は4日から取水制限を行うことを決めた。節水への協力を呼びかけている。
岡山地方気象台は「向こう1週間は台風4号や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多い。最高気温は平年よりかなり高い日もある見込み」と予報している。
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1厳しい暑さとなった1日の津山市内