岡山県津山市出身で、千葉大学大学院教授等を歴任した、社会学者(博士・人間科学)、現代社会総合研究所の松野弘さん(72)が監修した『社会学史入門〜黎明期から現代的展開まで』がミネルヴァ書房から4月に刊行された。大学の社会学の必須科目である「社会学史」について、社会学の誕生から現代までの著名な社会学者を取り上げて、わかりやすく紹介している。
フランスの社会改革家で、社会学思想の黎明期の思想家と知られているサン=シモンから、社会学という学問の創始者といわれているコントに始まり、デュルケムやヴェーバーらによって発展した社会学の歴史をひもとき、現代の社会問題を考えるうえでの社会学的視点を身につけられる社会学の入門書である。
18章から成り、各章で取り上げる社会学者を紹介するのはそれぞれの学者を研究する第一人者。偉大な社会学者たちの生涯、思想、そしてその後に与えた影響を優しく解説する。
松野さんは「この本の特色は社会学の歴史と理論的系譜について当該社会会学者の思想の特色から紹介していることである。さらに、本書は類書にはない、公務員試験の社会学分野の試験問題を分析・解説していること。社会学を学ぶ人にとって学問的にはもちろんのこと、公務員試験の社会学分野への対策にも有益な一書となると思う」と話している。
編著者は仲川秀樹日本大学文理学部社会学科教授。A5判、定価3500円(税別)。
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ミネルヴァ書房の新刊『社会学史入門〜黎明期から現代的展開まで』
現代社会総合研究所の松野弘さんが著名な社会学者を紹介/岡山・津山市
- 2020年4月10日
- 歴史・文化