サッカーJ2のFC町田ゼルビアに所属する岡山県津山市出身のMF佐野海舟選手がプロ2年目の今季、リーグ開幕からレギュラーをつかみ、ほぼフル出場を続けている。19歳ながら副キャプテンを務め、攻守の要として急成長。J1昇格をチーム目標に掲げる今シーズンへの意気込みなどを聞いた。
佐野選手は昨季、サイドバックでの出場が多かったが、今季は自らが「本職」と言うボランチのポジションで活躍している。開幕の甲府戦、新型コロナウイルスに伴う中断後の東京V、山形、群馬、新潟戦と、全5試合でスターティングメンバーに。15日の新潟戦では2点目につながるパスを供給した。群馬戦以外フル出場しており、チームは現在、1勝4分けで9位につける。
――今シーズンにかける意気込みは。
新型コロナウイルスで大変な状況の中、試合ができることへの感謝の気持ちを忘れずに一戦一戦を戦い、J1昇格を目指したい。
――チームの特徴は。
素早いカウンターで相手を崩していく連携した攻撃が大きな特徴。失点が少なく、チーム全体での粘り強い守備もできている。
――自身の持ち味は。
攻撃より守備の部分が大きい。こぼれ球などのセカンドボールを拾ったり、相手からボールを奪取したり、キープする力が武器。
――試合ではどのような役割を任されているのか。
ボランチは小さいころから務めてきた自分の本職のポジション。守備と攻撃をつなぎ、逆に攻撃でボールを奪われた時には守備の始まりとなる。中盤でのボール奪取やゲームの展開をつくることなど、攻守の間の役割を任されている。
――5試合に出場しての自己評価は。
開幕戦では良い部分を出せて調子が良かった。しかし、リーグ再開後はまだ納得できるプレーができていない。ボランチは好不調の波が少ない選手でなければならないので、安定したプレーができるように努めたい。
――リーグ中断期間中はどのようにしてモチベーション(意欲)を保ったのか。
チームからトレーニングメニューが配られ、毎日それに取り組み、外出もランニング程度だった。気持ちの上では難しい面もあったが、時間がたくさんある中で自分を見直し、逆にモチベーションを高められる機会になった。
――シーズンを通してどのようにチームに貢献したいか。
新型コロナの影響でいつもより過密な日程なので、けがをしないことが大切。周りより体力に自信があるので、過密日程だからこそ自分が頑張って特長を表現できれば、チームに貢献できると思う。
――サッカー選手としての夢は。
海外でプレーすることで、特にイングランドのプレミアリーグに興味がある。日本代表になることも小さいころからの夢。
――津山市民や地域のサッカー少年にメッセージを。
自分がサッカーを始めた年齢は早いほうだと思うが、決してうまくもないし、すごい選手でもなかった。しかし、努力しだいでプロサッカー選手になれることを証明できた。努力は一番大切だし、少年たちにはサッカーを楽しんでやってほしいと思う。いつか自分以上の選手が出てくることを期待しているし、自分もそれに負けないように頑張りたい。
津山のみなさんにはファジアーノ岡山戦もあるので、ゼルビアの試合を見に来てもらえたらうれしい。
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津山市籾保出身。5歳のころ市内のクラブチーム・FCヴィパルテに入団し、中道中学校卒業までプレー。強豪として知られる鳥取県の米子北高に進み、全国大会などで活躍した。東京都町田市をホームタウンとするFC町田ゼルビアに昨季加入。身長176センチ、利き足は右。背番号25。
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レギュラーでフル出場を続ける津山市出身のMF佐野海舟選手(FC町田ゼルビア提供)