障害の有無にかかわらず一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」の実践交流会が11日、勝部の津山勤労者福祉センターで開かれ、参加者約20人は医療的ケア児が在籍する通常学級での生活についての事例報告を聞き、今後に向けて学び合った。
県教組美作地区協議会の自主編成講座。岡山市や津山市の小学校教諭、養護教諭、保護者らがそれぞれ発表した。
ストレッチャーを利用し24時間看護が必要な児童の担任をしている岡山市の教諭は、3年生の時に行った学級での仲間づくりの工夫や配慮を説明。6年生になった子どもたちの変化について「物理的に同じことをするよりも、気持ちの面で平等であることのほうが大事だということをみんなが理解でき始めた」と話した。
呼吸器系の病気で気管を切開している津山市内の児童の保護者は「4月の入学以来楽しく通学している。2学期以降もクラス全体にとってプラスの状況が生まれ、子どもたちで何かを作り上げることを達成してもらいたい」。
同児童の担任は「学校生活にはだんだん慣れていて、私が声を聞き取れない時は周りの児童が代わりに教えてくれる」と紹介。「これからもほかの児童と同じ生活をし、社会に出ていく中で必要な力をみんなと同じようにつけてあげたい」と語った。
参加者はグループに分かれ、通常学級に通う意義などそれぞれの意見や感想を述べ合った。
p
医療的ケア児のいる学級での生活の様子などを話す保護者や教諭