真庭市でオオサンショウウオの交雑種初確認

自然 真庭市でオオサンショウウオの交雑種初確認
         

 国特別天然記念物のオオサンショウウオと外来種のチュウゴクオオサンショウウオの交雑種が、真庭市の目木川で県教委の調査によって確認された。交雑種はすでに鏡野町の吉井川上流で見つかっており、県内2カ所目、旭川水系では初めて。県教委と同市は在来種の保護に向け、捕獲と隔離を進める方針。
 水中を浮遊する排泄物などから生物の生息状況を推測する環境DNA分析調査で一昨年6月、交雑種生息の可能性を確認。昨年9〜12月、目木川流域で計16匹を採捕してDNA鑑定した結果、2匹が交雑種と判明した。体長51㌢(体重1・1㌔)と83㌢(同3・9㌔)。いずれも雌雄は不明という。
 県教委と同市教委による昨年の調査では、蒜山、湯原、勝山地域の河川でも交雑種の生息反応(疑陽性を含む)があり、新年度に具体的な対策を検討する。蒜山、湯原は国から生息地指定を受けている地域。
 チュウゴクオオサンショウウオは、ワシントン条約で商取引が禁止されているものの、日本が批准する1980(昭和55)年以前は食用などで輸入。県内でも70年ごろ業者が輸入しており、川に放たれた可能性が高いとみられる。
 県教委文化財課は「貴重な生物、生態系だけに残念。専門家の指導を受けながら保護対策を進めたい」としている。

目木川で確認された在来種とチュウゴクオオサンショウウオの交雑種(県教委提供)


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