物質・生命科学の最先端研究を行う茨城県東海村の複合実験施設「JーPARC(ジェイパーク)」の出張講座が6日、作東中学校(岡山県美作市江見)で行われ、生徒たちが宇宙の謎に迫る話や放射線の観測体験を通して科学の不思議と面白さに触れた。
理科や科学に興味を持つきっかけにしようと実施。JーPARCセンターの小林隆センター長(真庭市出身)が講師を務め、1、2年生約50人が受講した。
小林センター長は、JーPARCでは加速器と呼ばれる観測装置を使って粒子を物質にぶつけることでミクロの世界を調べ、宇宙の起源などの謎を解明する研究を行っていることを話した。
続いて実験があり、普通は目に見えない放射線を可視化する装置「霧箱」をキットを組み立てて作製。容器内はアルコールの蒸気がドライアイスで冷やされて「過飽和状態」になっており、放射線が通るとその跡が飛行機雲のような筋になって現れる。生徒たちは不思議な現象を興味深そうに観察していた。
生徒たちは「宇宙を身近に感じることができた」「理科がもっとすきになった」と話していた。