二宮に邸宅を構えた江戸時代の大庄屋として知られる立石家のルーツを探る講演会「立石家と法然上人」が15日、二宮の二宮公民館で開かれ、地域住民ら44人が地元の歴史に思いをはせ、知識を深めた。
二宮地域の史跡や文化財を後世に顕彰し、次世代につなげるなどの活動を行っている「二宮の史跡と文化財の保存・活用をすすめる会」と「二宮見て聞いて親しむ歴史と文化の会」が共催。浄土宗特別寺院・誕生寺の漆間勇哲住職(40)が講師を務めた。
漆間住職は、勢至丸(法然上人)の本家一族・漆間氏の一部が後に立石の姓を名乗ったという仮説をもとに調べた内容を説明。『立石家譜』に記された漆間元邦が豊前国宇佐郡立石村に生まれ、初めて「立石」を称したことや、法然上人誕生の地とされる同寺の住職交代の際には立石家にあいさつする習わしがあったことなどを挙げ、関係性を強調した。
最後に「はっきりとした解明には調査研究を進めていく必要がある」「後世に歴史を伝えていくには若い人たちの参加も大切。声かけをしてみてほしい」などと話していた。参加者は興味深そうに耳を傾けていた。