岡山県津山市の大圓寺で28日、第22代目となる清田寂源新住職(42)の就任を披露する晋山式と本堂大改修落慶法要が厳かに営まれ、檀徒総代、関係寺院の僧侶ら約40人が祝った。
本堂で法要が営まれ、天台宗岡山教区宗務所長の本性院・永宗幸信住職から辞令を受けた。清田新住職は「私の頭の右側には、大きな傷跡がある。小学校2年生のとき、信号を無視して走ってきた車にはねられた。祖父で当時の住職である寂円がこの本堂にこもって経をあげてくれた。護摩壇の中には、そのときの灰が残っている。この本堂は皆さまのお力添えを持って大変きれいになった。末長く、大切にしてまいりたい」とあいさつした。
本堂は建立から約260年が経過していた。工事は一昨年10月に着工、今年1月末に完成した。耐久性・耐震性の高い構造を採用し、屋根は建物を雨から守るために軒の長さを約50センチ長くして新しく瓦を葺(ふ)き直した。
同寺は慶長年間(1596~1615)に豪顕により開かれたとされる。本尊は阿弥陀如来。