美作国二宮として知られる高野神社(二宮)の本殿脇殿を改修した「歴史資料展示館」が11日、開館した。地域と神社に関する資料が並ぶほか、憩いの場やワークショップ会場として活用する。
脇殿(約50平方㍍)は1663(寛文3年)、津山藩2代目藩主・森長継によって造営された現本殿に付随して建てられたという。近年は倉庫として使われていた。第4期境内整備事業として昨年12月に着工し、梁(はり)を生かした古民家風に改修した。古材を使ったテーブルといすも設置している。
11日の特別展示会では、国重要文化財の木造獅子一対が4年ぶりに1日限定で公開されたのをはじめ、額や棟札など約50点が並んだ。多くの人が訪れ、歴史を伝える貴重な品々に見入っていた。古写真などは常設する。
二宮龍神太鼓の奉納演奏もあり、子どもたちの勇壮なばちさばきが来場者を魅了。本殿での祭典では、工事一式を寄贈した地元のジェイピー有価物回収(池田輝文社長)と、施工したグリーンベルト(畝岡昭一社長)に感謝状が贈られた。
河原仁司宮司は「地域の財産である歴史資料を展示するとともに、人が集う場としてさまざまな用途に活用していきたい」と話している。
展示館は午前9時から午後3時まで開放している。
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1本殿脇殿を改修し新たに開館した「歴史資料展示館」