美作市教委が、市道建設に伴い昨年12月から湯郷地区で行っている発掘調査で、約2000年前の弥生時代中期と推定される竪穴住居跡が出土した。同地区で弥生時代の遺構が見つかるのは初めてという。
遺跡は美作第一小学校前の南向きの斜面で、畑地だった。調査区域(1410平方㍍)の土を掘り下げたところ、区域のほぼ中央から住居跡1棟が見つかった。直径約6㍍あり、5カ所の柱穴と住居の周囲に掘った溝が検出された。住居の中心付近からは文様が施された土器の破片が出土しており、形状と文様から弥生時代中期の壺(つぼ)の一部と考えられる。このほか、区域内から弥生から中世までの土器片が見つかった。
調査は3月上旬まで行われる。同市教委は「この地に弥生時代の集落があり、古くから人の営みがあったことが確認された。調査区内の南側の発掘も進んでおり、遺物などの発見に期待したい」と話した。
17、18日には同小の5、6年生が見学に訪れた。
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1湯郷地区で初めて出土した竪穴住居跡