国重要伝統的建造物群保存地区に選定されている岡山県津山市城西地区の観光振興に向け、城西まちづくり協議会がクラウドファンディングで購入した人力車が3月17日、お披露目される。25日には徳守神社でおはらいを受けた。青壮年有志でつくる「城西人力車隊」のメンバーは「歴史ある城西地区を盛り上げていきたい」と意気込んでいる。
クラウドファンディングは目標を上回る支援があり、人力車を製造する東京の工房から180万円で購入。2人乗りの幌付きで、長さ2メートル30センチ、高さ2メートル10センチ、幅1メートル34センチ。黒光りする車体と大きな車輪、赤い座席が目を引く。
25日、宮脇町の徳守神社で人力車のおはらいがあり、そろいの作州絣の法被を着た同隊のメンバーが出席。一層の観光の活性化などを祈願した。
城西人力車隊の西岡弘起隊長(43)は「たくさんの支援に感謝するとともに、車夫として気持ちが引き締まった。しっかり活用し、大正ロマン薫る町並みや歴史ある寺町の風景を人力車から眺めてもらいたい」と話した。
3月17日のお披露目会は午前9時半から西今町の作州民芸館で開催。クラウドファンディング支援者への返礼として車夫体験のほか、誰でも参加可能な写真撮影、試乗会(先着10組)などを予定している。雨天決行。
これまでは「津山・城西まるごと博物館フェア」の際にレンタルしていた。今後は自前の人力車で歴史観光を楽しめるようにし、若手僧侶でつくる「城西若僧会」のまち巡りツアー「先達といくおかげめぐり」に帯同するなどして活用する。3月23日の「津山さくらまつり」開会式への参加、4月8日の「城西地区お花まつり」での運行も予定している。
問い合わせは、城西まちづくり協議会(TEL:0868-22-8688)。