日本ならではの美しさ 神々しいイチョウ 晩秋の風物詩/岡山

歴史・文化 見ごろを迎えた誕生寺のイチョウ
見ごろを迎えた誕生寺のイチョウ
         

 浄土宗の開祖・法然上人ゆかりの誕生寺=岡山県久米郡=で、町天然記念物「逆木(さかき)の公孫樹(いちょう)」が黄葉し、見ごろを迎えた。参拝客らが鮮やかな姿を見上げ、晩秋の風物詩を堪能している。

 木は高さ約10メートル、目通り周囲約5・9メートル、枝張りが約15メートルで境内にある。1147年ごろ、15歳の法然上人が比叡山に旅立つ際、那岐山の菩提寺=岡山県勝田郡=から杖としたイチョウの枝を挿したところ、根が上に伸びたと伝わる。

 寺によると、今年は気温の高い日が続いたため、例年より約2週間遅く、6日に色づき始めた。緑色の部分が残っている葉もあり、訪れた人は2色のコントラストを愛でたり、写真を収めていたりした。今月いっぱい楽しめるという。

 約3年ぶりに母の故郷・日本に来たというアメリカ在住の高校生・長尾和奏さん(15)「私の住むカルフォニア州ではこれほど神々しくみごとなイチョウはみられない。歴史ある寺の風景と合っていて日本ならではの美しさを感じる」と話した。

 20日には、午前10時から同寺主催の「寺集」が開かれ、町内外から集まった飲食店の出店が並ぶほか、音楽イベントなどを開催する。また、午前11時から山陽花の寺霊場会による「花法要」も行われる。


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