山田養蜂場主催の第8回「宮脇式植樹祭」が13日、岡山県津山市の同社第1工場で開かれ、県内外の親子連れや中国からの視察団メンバーら約240人が豊かな森となるように願いを込め、約6000本の苗木を植えた。
自然界の営み、人間社会との共生について考えてもらおうと、同社は1999年から国内外で同活動に取り組んでいる。2001年からは、世界1700カ所以上で植樹を行ってきた岡山県出身の故・宮脇昭さん(1928~2021年)=元横浜国立大学名誉教授=が提唱した「土地の植生を活かし、多品種の樹木を密植して本来の自然環境に戻す」という宮脇式の方法を用いている。
始めに、宮脇さんに師事した横浜市立大学特任教授・藤原一繪教授が「たくさんの種類の苗木を混植すると、互いに生存競争が起こり、結果成長速度が速くなる」といった利点や正しい植え方などを説明。参加者はグループに分かれて、約20アールの斜面にシラカシ、アラカシ、スダジイといった50品種の落葉樹や常緑樹を丁寧に植えていった。
環境保護について学びたいと母親と参加した備前市の吉岡璃子さん(10)は「樹木はさまざまな面で私たちの生活を助けてくれていることがわかった。植樹することは地域貢献にもつながると思う」と話した。