農林水産省「農山漁村振興交付金」を活用し、地域商社・曲辰と津山市観光協会が取り組む農泊推進事業の一環で、各分野の専門家を招いたモニターツアーが23、24の両日、市内で開かれた。地域の農業資源を活用し開発する飲食・加工品・体験メニューなどの商品を磨き上げ、誘客促進や地域活性化につなげる。
両団体が中核となって設立した「つやま農業生産物ブランド化推進協議会」主催。交付金の採択を受け、事業(昨年10月〜来年3月)では市内の農業、宿泊、飲食関係の事業者、美作大学と連携し、新商品の開発や農家民泊事業者の育成などに取り組んでいる。つやま和牛やブドウ、柿などの農産物のブラッシュアップ、農業体験プログラムの整備などを通じて地域経済の再生や活性化を目指す。
モニターを務めたのは、大手テレビ局系列事業者、SNSインフルエンサー、古民家宿泊経営者、観光関係者、出版事業者ら県外から訪れた6人。初日は谷口圭三市長が出席して東新町の津山鶴山ホテルで事業の概要説明会が開かれた。
同大短期大学部栄養学科の学生たちが開発を進めているフルーツピザやチーズフォンデュといった多彩な商品のほか、旅行プランをプレゼンし、モニターらはメモを取るなどして興味深そうに聞き入った。
続いてバスでツアーに出発。加茂町原口の坂手ファームでバター作りに挑戦し、野村のまほらファームではブドウ狩りを行い、津山の魅力を体験した。加茂町中原のウッディハウス加茂に宿泊し、学生考案の試食もあった。
徳島県の美馬観光ビューローで企画開発を担当する南渚さんは「津山にはさまざまな素材があり、たくさんの体験メニューや商品ができると思うし、観光地としての一層の可能性があると感じた。イベントなども企画すれば、誘客につながると思う」と話していた。
2日目は野菜の収穫体験、サムハラ神社の参拝、意見交換会などがあった。
同交付金は21、22年度に500万円ずつ交付される。
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坂手ファームで、できたてのバターを味わうモニターたち