津山の秋を告げる「津山まつり」が19日、大隅神社=岡山県津山市上之町=と高野神社=津山市二宮=の例祭で幕を開けた。空は一面の曇り空。しっとりとした空気の中、勇壮なだんじりや神輿(みこし)が練り歩き、城下町の東西に太鼓と鐘の音が響きわたった。
大隅神社の金色に輝く大みこしは、氏子や鳥取神輿連合会の会員ら約100人の男衆が交代で担ぎ上げた。「ホイットー、ホイットー」の掛け声が重なり合い、灰色の雲を押し上げるように練り進む姿は大迫力。沿道では観衆が見守り、拍手を送った。
だんじりは兼田、川崎、太田、玉琳、東松原、古林田、東新町、西新町、中之町、勝間田町の10台。提灯の灯りを揺らしながら、出雲街道を往復した。「ソーヤレ!」の威勢のいい声とカン、カン、カンという鐘の音が交わり、古い町並みに祭りばやしを響かせた。
イベント会場のイーストランドに全だんじりが到着すると、太田町内会の傘踊りや子どもたちのダンスが披露され、祭りを盛り上げた。
高校1年生の息子と2人で来ていた山北の会社経営・磯山重樹さん(52)は「僕も息子も徳守のまつりに育ててもらった。大隅様は初めてだけれど、やっぱり最高ですね」と話していた。
