岡山県津山市神戸の作楽神社で23日、「新嘗祭(にいなめさい)」が開かれ、参列者は食物の恵みに感謝し、来年の豊穣を祈願した。
同社の崇敬会15人が参列。今年は新たな試みとして同会や地元住民らの協力のもと、境内で神饌田(しんせんでん)を開墾。丹精込めて育て上げた新米「きぬむすめ」と持ち寄った野菜や果物などを供え、小坂博通宮司(71)が祝詞を奏上した。
その後は参集殿に集まり、神饌田で実った米で作ったおにぎりを実食。ゆっくり味わいながらみんなで田んぼの手入れをし、稲穂が実った時のうれしさなどを語り、和気あいあいと過ごした。
ボランティアで境内の整備にあたっている河本千惠子さん(69)は「米作りは日本古来の手法のまま、すべて手作業。昔のころを思い出しながら楽しく取り組んだ。大切に育てられた米は格別においしい」と笑顔で話していた。
