「森の芸術祭 晴れの国・岡山」の開催に合わせて岡山県津山市のJR津山駅で、封鎖されていた地下通路を活用した展示スペース「つやま地下(鉄)道」が完成した。実際に使用されていた道具などを28日から11月24日まで一般公開し、鉄道の魅力を発信する。
同芸術祭に向けて津山エリアに勤務するJR西日本の社員20人が来場者や鉄道ファンたちを楽しませようと企画。昨年3月に駅構内のバリアフリー化により、ホームをつなぐ跨線橋(こせんきょう)にエレベーターが設置されたことで閉じた地下通路をかつての面影を残したまま整備した。
全長36メートル、幅2.7メートルのスペースには、主な仕事内容を紹介した掲示、線路上で運転士に注意を促す標識と看板、線路の敷設に使うスパイキーハンマーや犬釘(くぎ)など約30点がずらり。実際の砕石やレール、まくらぎを使って本物さながらに再現した線路と、観光列車「SAKU美SAKU楽」のパネルを設置した撮影スポットも用意している。
企画に携わった運転士の鳩場康平さん(40)は「私たちの仕事を身近に感じてもらおうと実物を展示しているので、ぜひ手にとっていただきたい。駅を利用の際には足を運んでもらえたら」とPRしている。
展示スペースは、列車の乗客や入場券を購入した人が見ることができる。