岡山県津山市弥生町の主婦・高橋妙子さん(当時54)が行方不明になった事件は、3日、未解決のまま発生から18年を迎えた。風化が懸念される中、津山署は、大谷のJR津山駅と河辺のイオンモール津山でポケットティッシュ約2000部を配り、情報提供を呼び掛けた。
津山駅では午前7時半から、署員ら13人が通勤、通学客らに「ささいなことでもいいので教えてください」などと声をかけ、事件概要や高橋さんの顔写真が載ったティッシュを手渡した。
津山工業高校に美咲町から通う1年生の女子生徒(15)は「初めて知った。親から教えてもらったこともなかった。近くでこんな事件があったなんて怖い」と話した。
捜査本部は現在、高橋さんの発見に重点をおき、県警本部と同署の計22人態勢で捜索や広報活動を行っている。寄せられた情報は公開捜査を始めて以降460件。昨年6月からは9件あったが、有力なものは無い。これまで延べ約5万人の捜査員を投入し、県内外の山林など約100カ所を捜索した。
同署の三宅幸一刑事官は「全容解明のために捜査を続けているが、情報提供は不可欠。知っていることがあれば寄せてもらいたい」としている。
事件は、2002年6月3日午後7時20分ごろに通報で発覚した。高橋さんの夫名義のキャッシュカードで現金約700万円を引き出した男女を特定したが、すでに自殺しており、被疑者死亡のまま窃盗容疑で書類送検している。
情報提供は同署(℡0868-25-0110)、県警本部捜査一課(℡086-234-0110)。
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ティッシュを配り、情報提供を呼び掛ける署員=3日午前、JR津山駅