高田小学校(下横野)の6年生26人が3日、上横野の上田手漉和紙工場で郷土の伝統的工芸品「横野和紙」による卒業証書作りに挑戦。6年間の集大成として「世界に一枚だけの証書」を仕上げた。
6グループに分かれて同所に訪れ、県重要無形文化財保持者の和紙職人・上田繁男さん(78)から指導を受けながら紙すきを体験した。原料のミツマタの繊維とトロロアオイの紙料液が入ったすき舟に、竹すが敷かれた道具・「簀桁(すけた)」を入れてゆっくり揺らし、水を切っていく作業をした。すいた和紙は3枚重ねて自然乾燥させ、10日ほどで完成する。
落合旦登君(11)は「上田さんの指導のおかげで最高の作品がつくれた。卒業証書を受け取るのが楽しみ」と話した。
完成した卒業証書に、安東一郎校長が児童名を書き入れ、3月19日の卒業式で手渡す。
同校では地域愛を育むとして1年生から和紙の行程などを学んでいる。
p
簀桁を持って紙をすく6年生