津山市城下地区でまちづくりに取り組む高校生団体「つやま城下ハイスクール」の成果発表会が21日、岡山県津山市山下の津山商工会議所で初めて開かれ、行政や地元住民ら関係者に1年間の活動を報告した。
つやま城下ハイスクールは、和田デザイン事務所(津山市下高倉西、和田優輝社長)が実施主体となって2020年に発足。市内の高校と津山高専から生徒を募り、高校生ならではの視点で同地区を舞台にした社会実験に関わっている。本年度は「城下スクエアと森本慶三記念館の魅力化」をテーマに、メンバー11人がオリジナルの小冊子と焼き菓子を作り、イベント内で販売した。
小冊子は、津山国際ホテル跡地が多目的広場・城下スクエアに生まれ変わるまでの歩みを整備に携わった市担当者からの取材内容をもとに編集。焼き菓子は、森本慶三記念館向かいの「つやま自然のふしぎ館」所蔵のはく製をモチーフにした愛らしいクッキーなどを市内の菓子店の協力の下、手作りした。
発表会には谷口圭三市長をはじめ市職員や高校教員、スクールの卒業生、地域住民らオンライン含め約40人が出席。14日に開催された城下スクエアの活用方法を考える社会実験イベント「1日限りのミュージアム×ふゆの城下マルシェ」(津山市、UR機構主催)内で来場者に販売し、地域との深い関わりの中で挑戦できる楽しさや、自身が成長できた点などをいきいきと語った。出席者からはさまざまな意見や応援メッセージが寄せられた。
メンバーの一人、津山高校2年の小田明日香さん(17)は「津山に住む人の温かい人柄や空気感がとても好き。津山を活性化させようと大人たちと協力し、皆のアイデアを掛け合わせて良いものが作れた」と振り返った。
スクールを運営する和田社長は「スクール生にとってとても良い経験になったと思う。教育機関、行政、企業、地域内外含めて皆で応援できる形が体感できてよかった」と話した。
同スクールは来年度の生徒を募集している。
問い合わせは、和田デザイン事務所(info@slow-home.jp)。
