みんなでB’z講演を楽しもう!!

おかえり稲葉さん おかえりなさい稲葉さん特別号①
おかえりなさい稲葉さん特別号①
         

87日。4月26日のB’z津山公演の電撃発表から、本番までの日数だ。あっという間だった。B’zについておさらいしよう。ボーカルの稲葉浩志さん(52)は津山市出身。相方のギタリストは松本孝弘さん(56)=大阪府豊中市出身。先月発売された最新シングル「声明、Still Alive」は49作連続となる1位を記録した。これは日本歴代最多。アルバム総売り上げ数も歴代1位を誇り、米国のハリウッド・ロックウォークにアジア初の殿堂入りを果たしている。

そんなB’zの28年ぶりのコンサート開催の朗報に、まち中が沸いた。同時に、一抹の不安がよぎったのも事実。彼らが当たり前のようにこなしてきた数万人規模のドーム・スタジオツアーに対し、津山文化センターの収容人数は1000人強。稲葉さんの地元ということもあって、チケットがなくても多くのファンが駆けつけることが予想れる。当日は炎天下になるだろう。開演は午後6時。ぞれまでファンの皆さんにどう過ごしていただくのか、駐車場は十分なのか—。


民間では商底街や町内会などでファンをもてなすプロジェクトが立ち上がった。ビアガーデンや軒下マーケット、アートイベントなどが中心市街地で開かれる。営業時聞を延長する飲食店もあるようだ。市観光協会や行政なども動いた。看板やのぼり旗などを設置して一体感を醸成、臨時駐車場のマネジメントなどに取り組んでいる。


この3カ月の聞に様々な方面から届いたニュースは、約30年の間に温められてきた稲葉さんへの思いがあふれ出るようだった。当日はぜひまちに出て、みんなでB’z公演を楽しもう。この公演が、次につながる1日になることを、心より祈っている。

稲葉さんの産土神 川崎八幡神社

「おさい銭は178(イナパ)円です」—。大阪府から訪れ参拝していたB’zファンの女性2人組は、笑顔でそう話した。川崎八幡神社(1)は、稲葉浩志さんの実家「イナパ化粧品店」のはす向かい、約190の石段をのぼった先に鎮座。稲葉さんの産土神だ。 石段の玉垣には、父親の稲葉一夫さんの名前が彫られたものと、その近くに「B’z稲葉浩志」と彫られているもの(2)があり、ファンの聞ではよく知られた話。

同神社は子どものころの稲葉さんの絶好の遊び場だった。大学進学のために津山を出た後も、帰省のたびに参拝しているという。同神社の創建は、鎌倉時代後期、元弘元年(1331年)までさかのぼる。安産の守護神として氏子はもとより、近隣からも崇敬されてきた。

今月17日に聞かれた恒例の夏祭りでは、B’z津山公演の成功を祈願する祝詞が奏上された。総代長の内田光教さん(83)は「北は北海道から、南は沖縄まで、全国から多くのファンの方々に参拝いただき、本当にありがたく思っている。今回の公演を機によりよい関係になることを祈っています」と話した。

コンサート当日の22日午前10時から、同神社の馬場で、ファンをもてなす夏祭りが川崎町内青壮年部主催で開かれる予定。

ウルトラレアアイテム発掘 見られるのは地元津山だけ!

22日の公演当日に元魚町商店街のマルイ本店の特設会場で開かれる、B’z関連グッズの展示会は、地元津山ならではのファン垂涎の内容になる。

展示会はB’z津山公演を盛り上げる会主催。稲葉さんの実家が提供したレアアイテムの数々が並ぶ。稲葉さんが学生時代からファンだという、エアロスミスと共演した際のパスは稲葉さんのサイン入り。やはり愛聴していたラウドネスと共演時のパスも(3)。この巨頭たちと同じステージに立ったことは、稲葉さんにとって感慨深い体験になったことは想像に難くない。 高校時代、テニス部に所属していた際に使っていたラケット(4)も、稲葉さんのアーティスト人生においてターニングポイントを象徴する大切なアイテム。部活の練習時に稲葉さんが発していた掛け声に惚れ込んだ同級生からバンドに誘われ、歌うようになった。

展示会は午前10時半から午後8時まで。また、ファンをもてなすビアガーデンも午後2時から9時まで、元魚町商店街の主催で開催。様々なステージイベントもある。同イベントは15日にも開かれた。

夢は教師、あこがれは金八先生 文武両道の少年時代

弊紙で凱旋する稲葉さんへのメッセージを募たところ、稲葉さんの母校である林田小学校(川崎)の児童から多くのメッセージが届いた。地元の少年・少女たちにとってもやはり、稲葉さんは憧れの先輩なのだ。同小学校の廊下に張り出されている、「OB・OGの活躍」のコーナーには、元プロ野球選手の高橋信二さんらと一緒に、稲葉さんの名前が並んでいる(*5)。

稲葉さんは昭和51年の卒業生。「常に自分に厳しく、トレーニングを欠かさない」とし、「『手を抜かない』がモットー」と紹介されている。「運動好きな子で、小学校のころはよく友だちとソフトボールをして遊んだ。名三塁手として活躍した」とあり、活発な少年だったことをうかがわせる。

一方で「真面目に勉学にはげみ、金八先生にあこがれて教師になることを夢見ていた」とあり、文武両道の少年時代を過ごしたようだ。

稲葉さんもお気に入り!大自然の神秘を探求つやま自然のふしぎ館

今回の稲葉さんの取材を通し、稲葉さんが津山城跡のふもとにある自然科学の総合博物館「つやま自然のふしぎ館」がお気に入りだという情報を入手した。帰省すると立ち寄ることもあるという。同館は、規模もさることながら、創立者の森本慶三氏(1875〜1964)の理念のもと展開しているコレクションと展示方法のダイナミックさで全国的に知られている。

森本氏は内村鑑三の弟子で、キリスト教信徒。津山基督教図書館を設立するなどして地域での伝導、人材育成に尽力した人物だ。観覧のしおりには「大自然即天体、地球、其上の岩石鉱物及動植物を通して大自然の創造者である神様の大知、大能、大愛を認識するに役立つように念願し津山基督教学園により設立されたもの」とある。

野生動物のはく製約800点をはじめ化石、鉱石類、貝類、昆虫類、人体標本など計約2万点が所狭しと並んでいる。圧巻なのは動物の展示方法。大自然を模したジオラマのなかライオンやトラは牙をむき、動物たちはまるで本当の風景を切り取ったかのように自然体。ゴリラ、白クマ、アラスカヒグマは2本足で立っている。四足動物のはく製が2本足で立っている例は非常に珍しく(*6)、専門家から「動物をよく知っている人でないとつくれない」との指摘を受けている。

建物は元津山基督教図書館高等学校の校舎で、そのレトロさもマニア心をくすぐる要因の一つ。森本信一館長は「稲葉さんに来館していただいていたことは知らなかったが、光栄に思っています。機会があれば、ご案内したい。ファンの皆さんにもぜひ、お越しいただきたい」を話している。休館日は3、7、9月は月曜日。1、2、6、11、12月は月、火曜日。午前9〜午後5時。入館料は大人700円、小・中学生600円、幼児(4、5歳)400円。問い合わせは、同館(℡:0868-22-3518)。

関連記事


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG