岡山県の津山圏域消防組合の津山消防音楽隊に所属する有志でつくる「火消し屋ケンちゃんバンド」の「音楽と映像による防火防災コンサート」がこのほど、同県勝田郡奈義町の滝本コミュニティーハウスで開かれた。地域のお年寄りら約40人が軽快なメロディーを楽しみながら火災予防への意識を高めた。
メンバー3人が電子楽器やサックスで歌手・美空ひばりさんの「愛燦燦(さんさん)」、ドラマ・西部警察のメインテーマといった昭和時代の名曲を披露。観客は曲に合わせて手拍子をしたり、合唱したりして会場は大いに盛り上がった。
また、演目の間にリーダーの木村献二総務課主任が、今年圏域内で74件の火災が発生していることや死傷者の多くが高齢者ということを踏まえ、「野焼きの際には消火準備を徹底し、完全に火が消えるまではその場を離れないように」「風が強い日はやめるように」と呼びかけた。このほか、住宅用火災警報器を取り付けや定期的な点検についても語った。
岸本洋子さん(74)は「年をとると昔のように迅速に行動に移すことはできない。有事の際にも対処できるように、野焼きは2人以上で行うなど、気を付けていきたい」と話していた。