ツバメが子育てシーズンを迎え、約70個も営巣している美作市中山の農業・阿部方一さん(88)宅では、餌をねだるひなの声が響く中、親鳥たちが忙しそうに飛び交っている。
8年前から占有されている長屋の1階の梁(はり)に50個ほど、軒下などにも掛けている中、例年通り3月下旬に飛来。5月上旬から卵が次々にふ化し、黄色いくちばしを広げて「チィチィ」と鳴くひなに、つがいが代わる代わる虫を捕まえてきては与えている。
長屋の戸を朝5時に開けて日暮れに閉め、農作業の合間に見守る阿部さんは「ふんの始末は大変だが、やはり可愛くて心が和む。たまにひなが落ち、戻してやることもある。南に渡る9月までに2回育てる親もおり、当分はにぎやか」と目を細める。
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たくさんの巣が掛けられた中、餌運びに飛び交うツバメたち
ツバメ子育て
- 2021年5月31日
- 自然