膜材製造のノウハウを新型コロナウイルスの飛まつ感染防止に活用している岡山県津山市下野田のファインアートかわばた(牛垣和弘社長)は、PCR検査用ブースと発熱患者診察用ブースを製品化した。
透明ビニールシートによる簡易隔離ブースなどを4月から手掛ける中、感染第2波を見据える県や医療機関の要望を受けて作製。
いずれも幅と奥行き1.8メートル、高さ1.9メートルのサイズで、検査や診察をする側と相手との間を透明ビニールで仕切り、すべて抗ウイルス剤を塗布している。アルミ製の骨組みに被せて3〜5分程度で設営可能。
PCR用ブースは、塩ビ板に両腕を通す穴を開け、専用の手袋を固定できる。立った姿勢で座った相手から検体を採取する状態を想定しており、接続して野外設営時の雨除けにするオプションもある。診察用ブースは、開閉具合をマジックテープで調整できる穴(縦60センチ、幅40センチ)で患者に接し、のれん式のふたとの二重構造で飛まつ通過を最小限に抑制。それぞれ近く、県や医療機関に納品する。価格は6〜8万円(税別)。
同社は現在、災害避難所での密集、密接対策用のブースも製作中。
牛垣社長(60)は「使い勝手と遮断性の両立に試行錯誤を重ね、納得できる完成度に仕上げた。今後もモノづくり企業として新型コロナ対策で現場のニーズに応えていきたい」と話している。
問い合わせは、ファインアートかわばた(℡0868-29-3677)。
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製品化したPCR検査用ブース
ファインアートかわばた簡易隔離ブース/岡山・津山市
- 2020年7月11日
- 医療・福祉