梅雨のさなか、岡山県真庭市蒜山下和の「津黒いきものふれあいの里」でモリアオガエルが産卵の時期を迎えている。池の周りの草や木の枝に白い泡状の卵塊ができ、来場者は静かに見守っている。
夜には「ココココ」と求愛をする雄の鳴き声が響き、やって来た1匹の雌に、一回り小さな雄が数匹群がって、一緒に卵塊を作り数百個の卵を産みつける。特に雨の日は活発に行動し、卵は2週間程度で孵化(ふか)する。
県版レッドデータブックでは「絶滅危惧2類」に指定され、絶滅の危険が増大している希少種。雪江祥貴館長は「大きな声や物音がするとびっくりするかもしれない。見かけても少し距離をとって、そっと眺めてほしい」と話している。
卵塊をつくる雄と雌のモリアオガエル