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作州人三一 株式会社「白鳩」代表取締役会長兼社長 池上勝さん

ザ・作州人 作州人三一 株式会社「白鳩」代表取締役会長兼社長 池上勝さん
         

作州人三一

◎モットーは「KKD」
株式会社「白鳩」代表取締役会長兼社長 池上勝さん

▽前文
 今回の「ザ作州人」には肌着のネット通販大手「白鳩」(京都市)の創業者、池上勝さん(80)に登場していただいた。バイタリティーあふれる指揮官は即断即決の勝負師。失敗と成功を繰り返しながら57歳で始めたネット通販で躍進し、この8月には新社屋が稼働した。年商55億へ、コロナなんかに負けない。

▽本文
 取材当日がちょうど80歳の誕生日だった。いわゆる傘寿。しかし、目の前に座った池上さんは肌つやがよく、青系ストライプ柄のスーツをパリッと着こなし、実に若々しい。のっけから出た言葉がまたインパクト大だった。
 「私のモットーは〝KKD〟です。この世界で大切なのはつまり、経験、カン、それと度胸です」
 一瞬、あれっ?と思わせるところが池上流の話術であり、凄さだろう。相手の懐に飛び込み、たちまち自分のペースに持って行く。
 「そりゃ、失敗もあります。しかし、いくらいいプランニングをしても、それだけではダメ。行動してこそ真実が分かる。現状維持でいいと思ったら進歩がありません。アカンかったらやり直したらいいんです」
 34歳で白鳩を設立。今年3月に会長から再び社長を兼務している。長男の正さんは副社長に。「業績が落ち込んだことの経営責任を明確にするため」と妥協はしない。
 津山高ではバレーボール部。大経大に進んだが2年で辞め、日本金銭登録機に入り、飛び込み販売を経験した。
 「大学3年になる前に思い立って阪急へ行って背広を購入。新聞の求人欄を見て、すぐに決めました」
 その後は日動製作所に移り、五輪景気で沸く東京へ。ここで幸子夫人と出会う。そこから友人に誘われ、京都で牛乳販売店を共同経営。1日1000本を売る凄腕だったが現状に飽き足らず、ストッキングを販売する白鳩ナイロンに転職したことで運命が劇的に動き出す。
 「このときも新聞の広告を見て決めたんですが、靴下の販売が軌道に乗り始めたところで会社が倒産してしまったんです」
 人生、何が幸いするか分からない。会社倒産後も顧客の要望を受け、靴下を販売。やがて下着も売るようになり、いまの原型ができ上がった。その間、実はパジャマの会社を立ち上げ、1000万円の欠損も出している。
 「製造ノウハウがないものに手を出し、失敗した。1人では何もできない。このとき、多くのものを学びました」
 新会社の白鳩では、まずは通販重視。郵便振替の後払いシステムが当たった。やがてカタログ通販に大手が入り込んでくると、京都駅前の商業施設「アバンティ」へ出店し、勝負師としての本領を発揮。次々と読みが当たっていった。
 飛躍の決定打になったのは1995年。いち早くネット通販に目をつけ、2年後の57歳から本腰を入れた。ただし、店舗展開の裏で靴下の通販を細々と続けていたことが、その下地になったのだからおもしろい。
 現在はご承知の通り、楽天市場、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWNなどに出店。豊富な品ぞろえとスピーディーな配送で不動の地位を築き、自社ブランドも好評だ。
 「お客さまに感動を与え続けるのが最大のテーマ」と80歳にしてなお突き進んでいく池上さん。見た目も心も若々しい作州人がそこにいた。

 ◇池上勝(いけがみ・まさる)1940年9月18日生まれの80歳。津山高から大阪経済大中退後、日本金銭登録機、日動製作所、白鳩ナイロンなどを経て74年「白鳩」設立。時代を読み、通販、店舗展開と形態を変えながらネット通販に力を入れ、2014年上場。今年3月、2年4カ月ぶりに社長に復帰した。趣味はゴルフ。


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