地方経済におけるデジタルトランスフォーメーション

経済・産業 DXについて熱弁を振るう丸尾社長
DXについて熱弁を振るう丸尾社長
         

 デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が政治や経済などさまざまな場面で飛び交うようになって久しい。一般的には「デジタル技術で社会や生活を良くする」という意味。では地方経済においてどのような意味を持つのか―。23日に初のDXセミナー開催を予定している、レプタイル社(本社・田町)を取材した。
 「単にITを使った業務効率化とは少し違うニュアンスが含まれています。トランスフォーメーション(変革)という言葉通り、企業が提供できるサービスや組織風土まで変えていく可能性がある」。社長の丸尾宜史さん(39)はそう話す。
 丸尾さんはシステムエンジニア出身で、起業して7年目。企業向けのウエブサイト・ECサイト制作、デザインや映像によるプロモーション、システム開発による業務効率化を通した企業支援を行ってきた。3年ほど前からDX化の依頼を受けるようになり、コロナ禍前後から相談数が急増したという。
 経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」と呼ばれる資料の中で「2025年の壁」が話題になった。既存のシステムやソフトウエアが老朽化して「レガシーシステム」となることで、国内企業の競争力が低下し、年間で現在の約3倍、約12兆円もの経済損失が発生すると予想した。「これは何も大企業だけではなく、中小企業にも当てはまります」と丸尾さんは指摘する。
 「ある企業の例ですが、ITに強い社員がエクセルでシステムを作って出荷管理をしていました。これが複雑化して他の人では扱えなくなっている。そしてこの方はもうすぐ定年を迎える。こんな企業がたくさんあります」。2025年の壁の典型例だ。「こうした課題を新たなデジタル技術で解決するとともに、ビジネスに変革をもたらし新たなビジネスモデル創出をも可能にすることがDXの核心部分です」。
 同社が提案する基本的なDX化のプロセスは①紙媒体のデジタル化②業務のクラウド化③ビジネスプロセスの変革―の3段階。これまでにDX化の依頼を受けた業種は幅広く、一例では介護福祉施設から、コロナ禍のなか家族が会えない入所者の様子を知りたがっているという相談を受けた。そこでスマートフォンからカルテを閲覧できる仕組みを制作。さらに写真も共有でき、コメント機能で双方向にコミュニケーションができる仕様にすることで新たなサービスを創出した。
 建築関連の企業ではタイムカードをDX化。作業現場に直行・直帰するスタッフの利便性向上と、将来的にリモートワークを実現するため、スマートフォンで出退勤を打刻し位置情報を記録する「タイムカードアプリ」を導入した。
 このように「あらゆる業種でDXは必須になる」と丸尾さんは断言する。「コロナ禍がこの流れを加速させている。DXにより働き方改革もしやすくなる。まったく別の発想で地域を変えていくようなサービスを創出できる可能性があります。都会の先端企業だけの話ではなく、地方の企業から起こってくるとすごく面白くなる。そこに伴走したい」。
 セミナー「DXのいろはにほへと〜業務改善編」は23日午後1時半から、田町のレプタイル本社で開かれる。定員10人、参加費無料。申し込み、問い合わせはレプタイル(℡0868-35-2405)。
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