岡山県警は、公然わいせつやつきまといといった不審者情報の2019年の概況をまとめた。被害は、小中高生ら子どもは917件(前年同期比65件増)、未成年も含む女性は480件(同59件増)。「夏場にかけて増えることが懸念される」と注意を呼び掛けている。
主な内訳は、下半身の露出や痴漢などのわいせつ事案が478件、声掛けが288件、つきまといが150件などとなった。女性が被害に遭うケースは全体の約90%を占める。
加害者は男性が多く、女子児童が頭をなでられて「かわいい」と言われたり、女子高生がスカート内を撮影されたりしたほか、女子中学生が「傘を貸してあげる」と言われた後に腕をつかまれそうになるなどの事例が報告されている。
時間帯でみると、下校時間などとも重なる夕方が最多で30.8%。夜は24.5%、日中は22.3%、朝は17.8%、深夜は4.6%となった。被害者側の人数をみると、1人と複数人ではほぼ半分ずつの割合だった。
津山署管内では、子どもは35件(同1件増)、女性は21件(同10件増)。内容は声掛け16件、つきまとい13件、わいせつ事案9件など。1人でいる時は40件(登下校時13件)、複数人の時は16件(同7件)となっている。
県警が配信する防犯情報メール「ももくん・ももかちゃん安心メール」は、今年3月末時点で、県内の2万8533人が登録している。同署管内は2295人。
つきまといや公然わいせつなどは犯罪の前兆事案に位置付けられ、夏季にかけては、外出頻度が多くなることなどから遭遇する確率も高まるとされる。県警は「1人で対処せずに周りに助けを求め、通報してほしい。犯人や車両などの特徴も覚えてもらいたい」としている。
岡山県警による不審者情報まとめ 増加傾向にある夏場に向けて注意呼びかけ
- 2020年5月15日
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