本年度「つやま援農塾」開始/岡山・津山市

経済・産業
         

 岡山県津山市内の就農希望者らを対象にした本年度「つやま援農塾」が3日、津山市野村のほ場で始まった。ピオーネ部門に参加の30〜70代の8人が9月上旬まで3回にわたって座学や実習を通して栽培知識を学ぶ。
 新型コロナウイルス感染拡大防止対策で5月中旬に予定していた第1回は中止になり、2回目の今回が今年のスタートとなった。
 今回は「開花期前後の管理」がテーマ。美作広域農業普及指導センターの小椋健二さん、まほら役員の大山正志さんが講師を務めた。
 小椋さんは「木の全体のうち8割くらいが満開になった時が、満開期。今後の作業に大きくかかわってくるので、いつ頃だったかしっかりメモしておいて」などと前置き。開花時の作業の一つ「花穂整形」では、房の形を整えることなどが目的。ピオーネは先端部が3〜3.5センチ、オーロラブラック、シャインマスカットは3.5〜4センチになるようにはさみで丁寧にほかの花穂を切り取る作業を実演しながら、解説、実習した。
 大山さんは果実の無核化、結実、肥大を良くするホルモン処理を説明。植物生長調整剤のジベレリンとフルメットをそれぞれ適正な濃度に調整した液体を容器に満たし、参加者は切りそろえた花穂の全体が浸るようにしながら作業に励んだ。
 先週夫婦で津山市に引っ越してきたばかりという山方の桑名秀樹さん(53)は「ブドウ栽培をやってみたいと思い、全国で適地を探していた。出身の兵庫県にも近く、研修制度も充実しているので津山を選んだ。しっかりと学び、土や木を育てるとともに、仲間を見つけたい」と意気込んでいた。
 この後、木や葉の育て方などの講義もあった。
 今後は下旬に房づくり、9月上旬に収穫作業を予定している。
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ホルモン処理を体験する参加者


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