津山市のデジタル未来都市で慶応大生結果報告

総合
         

 「津山市デジタル未来都市創造プロジェクト」で、市内でフィールワークを行った慶応義塾大学の学生たちが26日、谷口圭三市長らに結果報告をし、今後の可能性や課題解決への提案を行った。
 総合政策学部と環境情報学部の2〜4年15人が23日に来津。「オープンイノベーションラボ」「DIYコミュニティ」「モビリティ」「地域通貨」の4テーマで、24〜25日につやま産業支援センターや企業、城西地区、阿波地域などを訪ね、ヒアリングを行った。
 報告会は山北の市役所で開かれた。モビリティ班は「津山に来るには、男性の方が運転に長(た)けており女性に障壁がある」との仮説を立て、公共交通機関の充実、女性をターゲットにしたマーケティングの必要性を提案。さらに、人流データと移動データを掛け合わせた高精度な観光データを収集でき「これを基盤としたスマートな交通政策の推進により交流人口を創出し、市の新しいモビリティ政策を推進できるのでは」と話した。
 イノベーション班は「ホワイトカラー職の雇用のミスマッチを是正し、魅力的な仕事が存在する街を形成」がテーマ。津山の学生主体で行うビジネスコンテストによる企業の雇用体験・学生の勤務体験の創出、アルネ津山のサテライトオフィス「COTOYADO」を企業・学生・行政のコミュニティスペースとして再構築するといったアイデアを出した。
 DIY班は「美作ヒノキのブランドのトレーサビリティ」を提案し「ブランドを浸透させるため、どのような経緯を経て消費者の手元に届いたのかを特定できる技術を試験的に導入しては。津山を知るきっかけになり、交流人口の増加などにつながる」。地域通貨班は「市内のニーズを探ると金銭的インセンティブとして地域通貨が求められていないことが明らかになった。域内消費のスケールの小ささやデジタル化の難しさから普及にはハードルがある」とした。
 谷口市長は「頂いたいろいろなキーワードを政策担当者としっかり取り組みたい。みなさんの考えや取り組みが参考になり、ありがたく思う」と述べた。
 学生たちはテーマを絞って研究を行い、本年度中に成果をまとめる予定。


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