県重要無形民俗文化財の「花祭り」が3日、岡山県津山市阿波の阿波八幡神社で行われ、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈願した。
「花」と呼ばれる華やかな傘状の山車(だし)を使う珍しい祭り。花は高さ約3メートルの木柱の先端に、色紙や造花、短冊で装飾したしおれ竹80本を放射線状に取り付け、最上部には竹かごや風車などが飾ってある。
阿波地域の氏子が作った7基の花が奉納され、本殿で神事を行った。祭りの見どころ、男衆が花を激しくぶつけ合う“花合戦”は、雨の影響で旧阿波小学校グラウンドのコンディションが悪く、境内で規模を小さくして行った。
抜け落ちた竹を丸めて屋根に上げると火災よけになるといわれ、参拝者は竹をもらって持ち帰った。
祭りを見物していた地元の77歳の女性は「雨でどうなるかと思ったが、小規模ながらも花練りを見ることができて良かった。来年の盛大な祭りを楽しみにしたい」と話していた。
