福田でヒラズゲンセイ見つかる/岡山・津山市

自然
         

 岡山県津山市福田の日下翼君(9)の自宅で、熱帯原産の昆虫・ヒラズゲンセイが見つかった。生態などを調査している倉敷市立自然史博物館によると、近年、県北にも分布を広げている。
 近所に住む池田進一郎君(7)と6日午後5時過ぎに庭で遊んでいたところ、成虫3、4匹が園芸用の木にとまっているのを発見。日下君が1匹(雄、約4センチ)を捕まえ、虫かごで飼育している。
 ヒラズゲンセイはツチハンミョウ科の甲虫で、真っ赤な体色が特徴。雄は鋭いあごを持ち、クワガタに見間違えられることもあるという。皮膚の炎症や発疹を引き起こす有毒成分を体液に含むが、触ったりつかんだりするだけでは分泌しないとされる。
 国内では1935年に初めて高知県で生息が確認され、県内での最初の報告は2006年。津山市では13年から複数見つかっているが、以北はない。木の中に作られるクマバチの巣に寄生する習性があり、分布拡大の要因として、気温上昇により、ハチの営巣の時期とヒラズゲンセイの行動期が重なるようになったのではないかなどと考えられる。
 日下君、池田君は「クワガタのようだけど見たことがない派手な色だったのでびっくりした。しばらく観察したい」と話した。
 同博物館の奥島雄一学芸員は「県内の発見例は増え続けているものの、まだ珍しがられる。危険視されるがスズメバチ、カマキリにみられるような攻撃性はない」としている。
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見つけたヒラズゲンセイをのぞき込む日下君(右)と池田君(左)ら


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